トレード専用VPSとは/ VPSを使う理由
VPSとは
VPSとは、バーチャルプライベートサーバーの略で、自宅のパソコンではなく外部のサーバー上で稼働させる個人用のレンタルパソコンのようなもののことです。
ご自宅のコンピュータでも自動売買させることは可能ですが、
- 回線が遅い
- FX業者のサーバーから遠い
- MT4以外にもソフトを稼働させた場合、動作が重くなる
- Windowsアップデートで勝手にシャットダウンする
- 24時間稼働で電気代がかかる
などのデメリットがあります。
これらの問題を解決するのが、トレード(FX)用VPSです。
VPS(トレード用)を使えば、コストが余計にかかるという問題はありますが、 上記の問題を解決することができます。
VPSを使う理由
災害時、停電時、ネット回線切れ際の保険
VPSを使えば災害時などの非常事態の際でも、非常に頑丈な建物にサーバーを置いているので、自動売買を継続することが可能です。特に日本では災害が多く、自宅のPCで自動売買を稼働させていた場合、停電などに対するリスクが付きまといます。
電気代、パソコンのファンの騒音
自宅でパソコンを常時稼働させている場合、電気代がかかるということ以外にも深夜にパソコンのファンの音が気になる、ということも挙げられます。
HFT、高速スキャルピング、アービトラージのため
多くの人がトレード用VPSを借りる理由として高速取引が挙げられます。トレード用VPSはFX業者と同じデータセンタにサーバーを置き有線接続しているので、コンマ数秒を競うようなトレードロジックにはトレード用のVPSが必須になります。
FX専用VPSが普通のVPSと違うところ
サーバー稼働率の違い
一般的なサーバーはたまに接続が切れたり、何らかの理由でシステムが停止してしまうことがあります。
WEBサイトのサーバーの場合、10分くらいアクセスできなくてもそれほど大した問題ではありませんが、 トレードの場合、この10分の間に相場に大きな変化が起きたら大きな損失につながる可能性があります。
そのため、トレード専用のサーバーは稼働率99.99%以上が当たり前となっています。
ロケーションと速度の違い
一般的なサーバーは北海道の石狩など立地が安い場所にデータセンターを建て、 コストがかからないようにしています。
それに対して、トレード用のサーバーは、証券会社やリクイディティプロバイダのデータセンターと同じ施設内にサーバーがあります。 (エクイニクス内サーバー)
同じ施設内で通信するので、もちろんスピードは比べ物になりません。また、場合によっては施設内で証券会社と有線でサーバーをつなぐことも可能です。(クロスコネクト)
日本では東京の豊洲に金融系の企業のサーバーが集約している関係上、また、アメリカとの海底ケーブルが千葉県に繋がっている関係上、東京にサーバーを置きます。
この金融機関向けのデータセンタ、Equinix/エクイニクスというデータセンターが使われています。
RAID ハードドライブの違い
トレード専用サーバーでは、少しでも演算処理を早くするために、ハードディスクがHDDではなくSSDが使われることが一般的です。HDDからSSDにOSを切り替えたことがある方ならその速度の違いはご存じだと思います。
しかし、HDDは異音がしたり、何かしらの壊れる兆候がありますが、SSDはHDDと異なり突然壊れます。
そのため、常にバックアップの仕組みが必要になりますが、そのときに判断の決め手になるのがRAIDというバックアップの仕組みです。RAIDはサーバーのハードドライブの構成方法を表したもので、 ミラーリングや補完する方法などいろいろなタイプがあります。
BeeksのサーバーはRAID10という最も強固なバックアップシステムを搭載しています。RAID10は二つのドライブを常にミラーリングする関係上、ディスクに価格コストも割高となります。
FX用VPSの選び方のポイント
サーバーの場所
FX業者のサーバーがニューヨークにあるのに、東京のVPSを借りてもレイテンシーを下げる効果はありません。
VPSはFX業者と同じロケーションのサーバーを選ぶことにより、はじめて大きな効果をもたらします。 自分のFX業者のサーバーがどこにあるかは、 MetaQuotes社のサイトで分かります。 https://www.mql5.com/ja/vps
(※DNS登録場所が異なる場合はこの場所でないこともあります)
エクイニクスかそうでないか
同じ国にあるサーバーの場合、 物理的な距離が近ければ近いほど通信速度は上がります。最も近いのは、FX業者のサーバーと同じ建物にサーバーがあるVPSです。
企業の機関投資家は取引所と同じ建物のコンピュータでトレードしています。 VPSを使えば、機関投資家と同じように、 同じ建物内のコンピューターから発注することができます。
ポイントとなるのは”エクイニクス”かどうかです。 エクニクスは、サーバーがたくさん置いてあるデータセンターを運営・管理しているサーバー会社です。つまり、エクイニクスのサーバーのVPSを使えば、 機関投資家と同じような環境でトレードすることができます。